(像高96.5cm)

木造観音菩薩立像

小豆島の西方10キロメートルに浮かぶ人ロ1400人余りの豊島の小集落である神条地区の小さなお堂に安置されている木造観世音菩薩立像。地方作とはいえ、内刳りのない一木造りで条帛や衣文の彫は深く、その両膝にみられる翻波式や裳裾の渦文などは形式化せず古様を示している。全体のバランスもよく顔立ちなども見事なもので、11世紀前半の作と推定されており、かつては相当な規模の堂宇に祀られていたものと考えられている。
 左手前肘の後補部分の取り替えや右手指の欠損又虫喰による損傷部分補足等を行う。

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