玉葉和歌集                           慈鎮和尚詠歌
    25.9cm×17.1cm                           27.1cm×19.3cm

勅撰和歌集(ちょくせんわかしゅう)及び私家集(しかしゅう)

 冷泉家時雨亭文庫に所蔵される膨大な勅撰和歌集及び私家集のうち、以下の歌集はいずれも、中世期(鎌倉時代初期から室町時代後期)における和歌史上で新たな表現が生まれる転換点に位置する歌集である。
 『玉葉和歌集(ぎょくようわかしゅう)』 は第14番目の勅撰和歌集で全20巻。冷泉家本は巻5〜8しか残らないものの、現在知られる伝本の中で同集成立時期に最も近い時期の写本と考えられている。『柏玉集(はくぎょくしゅう)』は室町時代の後柏原天皇の歌集。冷泉家本は近世前期写と見られ、同集成立に近い時期の写本である。『雪玉集(せつぎょくしゅう)』は後柏原天皇に仕えた公家、三条西実(さんじょうにしさねたか)の歌集。冷泉家本は抄出本である。『慈鎮和尚詠歌(じちんかしょうえいか)』は鎌倉時代初期に天台座主を務めた慈円の歌集。冷泉家本は江戸時代中期の写本である。『大納言為家集(だいなごんためいえしゅう)』は藤原定家の子である藤原為家の歌集。冷泉家本は江戸時代中期の写本である。
 現状では損傷が激しく、調査研究及び保存に支障をきたしている。本年度より3ヵ年計画で修復を図る。


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