第三号箱第一架帙第二重

 工比照(ひゃっこうひしょう)

  「百工比照」は、加賀藩5代藩主前田綱紀(つなのり)(1643〜1724)の時代に収集・整理・分類された工芸全般にわたる資料の集大成である。綱紀没後も継続して収集され、追加されている。資料の材質は、紙・漆・木・革・染織・竹・象牙・金属など多岐にわたり、折本・重箱・抽斗(ひきだし)などの形態に整理され、11の箱と附属の2箱に収納されている。江戸時代前期から中期にかけての、各種工芸の実物資料や見本、模造品、模写の図案や絵図、文書資料からなる。
 「百工比照」の具体的な制作事情がわかる史料は存在しない。ただし、綱紀が図書収集と編纂事業の備忘のために座右においたとされる「燕間総目屏風(えんかんそうもくびょうぶ)」に「百工比照若干巻」の記述があり、綱紀が図書収集と編纂の一環として、「百工比照」の制作を考えていたことが分かるとされる。
 しかしながら、時代経過により資料の消耗劣化及び汚れ・くすみが全体にみられる。また、資料を収納する折本・重箱・抽斗の破損も目立つようになってきている。損傷の著しいもの9点について、本年度から2ヵ年計画で修復を図る。


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