観音菩薩坐像                   阿弥陀如来坐像               勢至菩薩坐像
 像高32.0cm                    像高52.0cm                   像高30.0cm

 木造阿弥陀三尊像(あみださんぞんぞう)

 光勝寺(こうしょうじ)は、承安年中(1171〜1175)に付近の金山が隆盛した頃、金山堀子のために建立された阿弥陀堂に始まるとされている。阿弥陀如来像は「建保元年(1213)」の墨書銘を持つことから鎌倉時代の作とされているが、その作風からは平安後期とも推定される。両脇侍(観音菩薩、勢至菩薩)も鎌倉時代の作とされているが、阿弥陀如来像とは作風が異なるものの、その様式的特徴(穏やかな面相、彫の浅い着衣の襞など) から、やはり平安時代後期の作とも推定されている。
 2011年の東日本大震災により転倒し、阿弥陀如来像の指先、光背、台座が損傷、両脇侍も裂損、剥離、折損、欠損等の損傷を受けた。接着剤が劣化していた箇所などでは矧ぎ目の剥離も著しく、早急な修復が必要となった。 3ヵ年計画の修復は、本年度で完了する。


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