理界曼荼羅 147.0cm×136.0cm      智界曼荼羅 147.5cm×136.5cm

 絹本著色 智界曼荼羅(ちかいまんだら)及び
絹本著色 理界曼荼羅(りかいまんだら)

 神上寺(じんじょうじ)は、下関市豊田町にある真言宗の古刹で、役小角(えんのおづの)開基の伝承もあり真言密教の霊場として栄え、祈願所として朝野の尊崇は篤かったと伝えられている。智界曼荼羅および理界曼荼羅の2幅は、空海請来本に基づく現図系両部曼荼羅の貴重な遺品であり、仁王経曼荼羅(重要文化財)とともに神上寺に所蔵されている。画風からは仁王経曼荼羅にやや遅れた時期の作と思われる。136cmの幅をもつ一枚の絵絹に描かれており、当時の最良質の仏画であったことを示している。
 過去に5度、ほぼ100年おきに修理されてきたが、直近は文政12年(1829)。画面全体に汚れが目立ち、絹の断裂や表具の傷みも激しい状況であるため、 昨年度から2ヵ年計画で修復しており、今年度で完了する。


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