無量義経徳行品

 ( ほけきょういっぽんきょう) (あみだきょう) (はんにゃしんぎょう)
法華経一品経     阿弥陀経    般若心経

 国宝法華経一品経・阿弥陀経・般若心経33巻は、慈光寺経といわれ、平家納経、久能寺経とならび三大装飾経の一つに数えられる優品である。鎌倉時代の代表的な装飾経であることから仏教美術についての展覧会への出陳要請も多い。
 13世紀初頭に九条家ゆかりの人々を中心に後鳥羽上皇も加わり書写・制作されたと推定されている。作風は、王朝文化の遺風を伝えるもので、金銀の箔、砂子による霞、蓮弁、彩色花文を基調に、見返しにはやまと絵風のものもある。
 現状は、経年による金属泥の欠落と本紙の縦皺による傷みが著しい。第一次修理事業は平成20年度より3ヵ年で実施され、本件は平成23年度から4ヵ年計画で行われている第二次修理事業の最終年度となる。


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